ともいきエッセー

一覧へ

ともいきエッセー vol.45

「除夜の鐘はうるさい?」

 あと4日もすれば大晦日、寺々では除夜の鐘を撞いて108の煩悩を払い新年を迎える。深々と寒さが身にしみる夜、遠くから風にのって鐘の音が届く。いいなぁ、と思う。日本の大晦日の風物詩である。
 ところが最近、この除夜の鐘がうるさいから止めてくれ、という寺の近所の人からの要望がでて、除夜の鐘を止めている寺が出ていると言う。たしかに、その時間に寝ようとしている人にはうるさいかもしれない。今は元旦から働いている人も大勢いる。また、テレビを見ている人もいるだろう。そういう人たちの身になってみれば、家の近くでゴーンゴーンと何度も大きな鐘の音がしたら、「いつまでやっているんだ、いいかげんにしてくれ」と言いた気持ちも十分過ぎるほど理解できる。
 しかし、しかしである。僧侶の身である小生としては、1年に1度のことでもあり、多くの人が鐘撞きを楽しみに集まるのだから、「そこをなんとか我慢していただきたい」と願わずにはいられない。みなさんはどうお思いだろうか。

 今年も世界で、日本でいろいろなことがあった。そして私たちの身の上にも、良いこと悪いこと、嬉しいこと悲しいこと等々、たくさんあった。来年は「ともいき」の精神でお互いを思いやり、少しでも良いことが多い年になってもらいたい。この1年、ありがとうございました。来年が皆様にとって佳い年になりますよう祈念いたします。(J)

このページのトップへ