ともいきエッセー

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vol.52 「桜の花の下で」 

 また、桜の季節がやってきた。ニュースなどでも、どこどこの桜はいつごろが見ごろと伝えている。


 ここ増上寺の境内にも多くの桜の木があり、毎年多くの人が見学に訪れてくる。さすがに境内で花見の宴をする人はいないが、増上寺の裏や横側の公園の一部では、朝早くからビニールシートで場所取りをし、夜が来るのをスマホを見ながら所在なげに待つスーツ姿の若者がいる。どこかの会社の、まだ数年勤務の社員だろうか、これも仕事なのだ。


 先輩・上司や同僚、そして後輩などと飲食を共にし、仕事の話、生活の話、趣味や家族の話など、酔いにしたがって話がすすむ。「エッ、この人そんな面があったんだ」なんて、普段疎遠にしていた人の新たな面を発見し親交を深めることもある。もちろん、その逆もある。


 しかし、近年、多くの若者たちはこうした宴を嫌う。先輩・上司に気をつかったり、盃を差しつ抑えつすることがイヤだと言う。気の合う人だけで飲みたいと。こうした宴の好きな小生としては、そうした若者の気持ちが分からなくもないが、それではもったいないと思う。小生、こうした席での先輩諸氏の話から多くのことを学ばせてもらった経験がある。花見などは、このいいチャンスだ。


 といって、飲み過ぎには気をつけてほしい。昔、急性アルコール中毒になり、救急車で運ばれた同僚もいた。

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