ともいきエッセー

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ともいきエッセー vol.7

 「アホな祖先」になるな

私には両親がいる。すでに亡くなっているが、その両親にもそれぞれ両親がいる。その両親にも、またそれぞれ両親がいる。これだけでも14人の「いのち」が私につながっている。これを代々遡っていくと、26代で1億人を超す。もっと遡れば途方もない数になるだろう。
一人の人生を50年としてみたら、26代前は奈良時代。竪穴式住居に住みながら、稲作か狩猟採集でもしていた誰かの血が、いまの私の体に流れていることになる。貴族などではないだろう。そこいらへんをウロチョロしていた、ごくごく平凡な人間に違いない。その人は、どんな暮らしをしていたのだろう。そして、どんなことを考え、どんな夢をみていたのだろうか。想像すると、えも言われぬ親しみを感じてくる。私の祖先であるのだから、きっとオッチョコチョイで怠け者であったろう。その血がいまの私に繋がっているのだ、なんて、自分の愚かさを祖先のせいにするのは良くない。単に、努力の足りないわが身へのいい訳である。しかし、こういう性格は遺伝子に関係あるのだろうか。
それはともかく、彼らがいなかったら、いまの私は存在しない。その1億人を超す人たちのたった一人が欠けても、いまの私は存在していないのだ。おそろしいというか、よくぞ「いのち」をつなげてくれた、と代々の祖先に感謝せずにはいられない。
そう思うと、未来の子孫から「あのアホな祖先」と言われないように、少しは向上心をもって生きねばならないカナ。7月、もうすぐお盆。

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