ともいきエッセー

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ともいきエッセー vol.8

「暑い、もう勘弁して」

 暑い、何もする気がしない、気がくるいそうだ。額から流れる汗を拭いながら、「いつまでこんな暑さが続くんだ、もう勘弁してくれ」と中天にギラギラ輝く太陽を恨めしく見上げると、「バカ、夏だから暑いのは当たり前だ。我慢しろ!」と太陽が意地悪く笑いながら答えているような気がする。ニュースでは、各地の高温を告げながら「熱中症に注意を」と呼びかけている。それを聞いただけでますます暑くなってくる。
 夏だから暑いのは当たり前だが、しかし、子供の頃もこんなに暑かっただろうか、と、遠い昔を想い返してみる。短パンにランニングシャツ一枚で、近所の子供たちと野山を走り回っていた。みな笑顔だった。真っ黒に日焼けした肌に、ランニングシャツのあとが白く眩しかった。あの頃もこんなに暑かっただろうか。山から湧き出る清水を頭からかぶり昆虫を追いかけていた夏休み。暑かったことはたしかだが、いまほどの暑さを感じたことはなかったと思う。街を吹く風ももっと涼しかった。それがいまは・・・。温暖化現象やヒートアイランド現象のせいか。考えてみれば、近年天候そのものもおかしくなっているようだ。大雨、ゲリラ豪雨、竜巻、台風の大型化・・・。被害も甚大になっている。
 昔はよかった、というつもりはないが、こうした現象が、人間が為してきたさまざまな欲望の結果であるなら、いま、出来ることから改めるのも、また、人間が為さねばならないことだと思う。温室効果ガスを減らすためには、一個人として何ができるか。どこもかしこも舗装する必要があるのか。開発はどこまでする必要があるのか。どこまで生活の便利さを求めねばならないのか。考えることはたくさんある。しかしまた、それは人間の愚かさを知ることに通じているかもしれない。そこが大事なのではあるが・・・。(J)

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