ともいきエッセー

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ともいきエッセー vol.15

「センス オブ ワンダー」

ときどき、妻に強いられてスーパーマーケットまで運転をする。妻が買い物をする間、小生は駐車場の車のなかでラジオを聞いたり、本を読んだりしながら待っている。買い物には付き合わない。あっちを見たりこっちを見たり、行ったり来たり、何度も引きずり回される。もう懲り懲りだ。 
そこのスーパーの入り口近く、駐車場の端にプレハブの焼き鳥屋がある。スーパーに入る人は皆その焼き鳥屋の前を通ることになっている。いい匂いに誘われて、多くの人が客となる。うまい商売だ。
車の中からそこを行き来する人を見ていて、ひとつのことに気がついた。
その焼き鳥屋の片隅に、ちょっと大きめな発泡スチロールが置いてあり、その中に金魚とメダカが飼われている。その前を幼児の手を引いた母親・父親・お婆ちゃん・お爺ちゃんが通る。幼児は立ち止まり、腰をかがめて中を覗き込む。金魚やメダカを見たいのだ。ここで幼児の手を引いている人たちに差がでる。忙しく時間がないのか、強引に幼児の手を引いてスーパーに入っていく人、少しの間幼児と共に中を覗き込む人、幼児といっしょに腰をかがめ、中を指差しながら何か話しをする人、いろいろある。こうした対応に幼児の対応もいろいろだ。手を引かれ、後ろ髪をひかれるように立ち去る幼児、坐り込んで駄々をこねる幼児、楽しそうに一緒に覗き込んでいる人と話す幼児。
これらの様子を見ていて「センス オブ ワンダー(Sense of wonder)」という語を思い出した。不思議と思う感性とでも訳すのだろうか。何かを見て、「それは何だろう?」と思う心。好奇心は人間を伸ばす大切な要因だ。それとともに自分以外の生物や物のあることを理解する「ともいき」の心を育むことでもある。子どもはあらゆるものに興味を示す。この時期の感性を大切にしてやりたい。(J)

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