ともいきエッセー

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ともいきエッセー vol.26-2

「天を仰ぎ祈る」

 先週の金曜日朝(4月15日)、前夜に発生した熊本地方の震度7の地震について記した。地震はそれでおさまっていくものと思っていた。ところが翌16日未明、さらに規模の大きい地震が発生した。14日の地震で傷ついた家屋の多くが倒壊し、山が崩れ、多くの犠牲者と負傷者がでた。なんということだろう。テレビ画面に映し出される被害状況を見ながら、不安を訴える避難所の人々の気持ちを想うと、あの阪神淡路大震災と東日本大震災を思い出し、なんともやりきれない思いになる。一刻も早く援助の手が届くことを願うばかりだ。
 阪神淡路大震災が発生したとき、小生、寺院の調査のため2日後に当地に入った。自転車に乗って、崩れ去った街の中を走っているとき、ふと路地の奥に目をやると、ひとりの女性が倒壊した家の屋根の上で、じっと天を仰ぎながら手を合わせていた。髪も服も埃まみれで薄茶色くなっていたが、小生にはその女性が光り輝き、この世のものではないような美しさに見えた。「これが人の思いの真実だろう」と思った。神さまでも仏さまでもなく、ただただ天を仰ぎ祈る。それしかしようがない。
 ニュースでは、色々な専門化が、地震の原因、活断層の動きや今後の地震発生について意見を述べている。まだ、余震は続くだろうと。
 気をつけてほしい、そして二次災害だけは出さないでほしい。ほんとうに、いまはそれしか言えない。天を仰ぎ祈るばかりだ。(J)

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