ともいきエッセー

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ともいきエッセー vol.29

「日本中が孤独?」

 近年、野球やサッカーなどスポーツへの応援が派手になっている。先日も友人が応援する野球チームの試合を見に行った。「あの一体感がたまらないんだ」と。周囲の人と大声で応援歌を歌い、プラスティックのバットを振り、風船を飛ばす。みんなが同じことを思い、同じ動作をする。「日々のストレスなんか、アッいう間にふっとび、きれいさっぱりと消えちまう」と。
結構なことだとは思う。しかし、気になることもある。「一体感がたまらない」ということだ。彼は普段寂しいのかな、と勘ぐってしまいたくなる。家族や友人にも恵まれているのに「孤独」なのかな、と。そんなに人と繋がっていたいのか、と。
そういえば、東日本大震災の後、「絆」という言葉がさかんに使われるようになった。人と人との繋がりが希薄になっていた世情を反省するように、人との関係性を深めようという言葉だと思う。そしてこれに使われているのがSNSだ。朝から晩までスマホを手に、友人や見知らぬ人と連絡をとりあう。特に若い人に多く見られる。そんなに寂しいんだろうか。それで「絆」が深まっていると思っているのだろうか。彼らは「SNSのほうが自分の気持ちを素直に言える」と言う。しかし、人と人との関係は、直接会って話して、表情を見て、徐々にその人が理解でき関係も深まるものだと、老齢となった小生は思う。SNSでのやり取りなんて、所詮は表面的なもので、真の「絆」を育むとは思えないのだが、年寄りの思い込みだろうか・・・。そして、こんなことが日本中で行われていることは、日本中が孤独感にさいなまれているのだろうか・・・。(J)

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