ともいきエッセー

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ともいきエッセー vol.34

「いのち・生きる・人間」真剣に考える時

 去る7月26日、神奈川県相模原市の障碍者施設「津久井やまゆり園」で凄惨な事件が発生した。犠牲となった方々の極楽往生を願うばかりだ。
メディアはこの事件に対して、その犯行状況や背景などを伝えているが、解らないことはまだたくさんある。犯人の青年は、どんな性格で、どのような思考を経巡って、犯行に立ち至ってしまったのだろう。メディアは青年の異常性や偏執性を暴き伝えるが、本当のところはまだ解らない。だから、まだなにも言いたくない。
 それより、この犯人の言う、重度障害者の安楽死という考え方が怖い。優生思想に感化されたのかもしれないが、この思想・論理に影響される人が出てくることも大いに有り得るからだ。
 最近、安楽死や尊厳死の問題が話題になることは無いが、近い将来、この問題は必ずもちあがってくるだろう。高齢社会となっている今日、認知症をはじめ様々な病による高齢者への介護が大きな問題となっており、すでに介護疲れによる悲しい事件も頻発している。こうした中で人々は何を考えるか。それが怖い。この犯人のように、生きていても......、だから......と考えてしまう人、また、自分が重い病に罹って回復の見込みが無いとわかったら、はたして何を考えるだろう。
 私たちはいま、「いのち」や「死」、そして「生きることとは何か」とか「人間とは何か」ということについて、もっと真剣に考えねばならない時に迫られているのかもしれない。
 この事件の報道からこんなことを考えた。(J)

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