ともいきエッセー

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vol.97 「無常の自覚を」

 今年もあと数日で暮れていく。今年の漢字ひと文字が「災」であったように、今年は記憶に残るような自然災害の多い年だった。大雪、地震、大型台風、豪雨等々、いのちを落とされた人も多く、何ともやりきれない思いの残る年だった。

 これが今年だけの異常なことだったか。気象関係者の話では、地震はともかく、大型台風や豪雨・大雪は来年も同じように起きるだろうと言っている。もはや、こうした気象は異常ではなくなっているのかもしれない。用心が必要だ。

 人のいのちは、寿命を全うできればいいが、上記のように災害や事故・事件で失うこともある。それも、いつどこでそうしたことに遇うかは分からない。多くの人は、明日もきょうと同じように生きていると思っているだろうが、無常の風が突然自分に吹いてくることだってある。多くの人は、自分の死について話したがらないが、いつ自分が死ぬか分からない存在である、という自覚が必要だ。

 この自覚を持って生きることこそ、今ある自分のいのちを充実させるとともに、知人・友人など他者を大切に思う心を育てるのではないか。

「ともいき」とは、無常の世であることの自覚から生まれる心境でもあるのではないか。こんなことを思いながら、来年の計画をたてたい。

 皆さまにとって、来年が佳い年であるように祈念いたします。

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