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vol.104 「令和」、ともに生きることを喜び合える社会に

 来月から始まる新元号が「令和」と決まった。安倍首相は「人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つという意味が込められております」と新元号の意味を述べた。

 この「令和」という時代がどんな時代になるかはわからない。しかし、平成がどんな時代だったかは顧みることができる。

「平成」とは、「地平かにして天成る」、「内(うち)平かにして外成る」という意味が込められていた。はたしてどうだったか。「平成」に入ってから今日までにマグニチュード7以上の地震は18回起きている。中でも平成7年1月17日のの阪神淡路大震災、平成23年3月11日の東日本大震災では多くの犠牲者と被害をだした。いや、こればかりではなく、台風や豪雨でも大きな被害がでている。

 また、経済面では、平成3年ころから始まった不況・デフレが今日まで続き、なかなか出口が見えてこない。「就職氷河期」とか「空白の20年」という言葉も生まれた。そして、こうした経済面の落ち込みが、正直、勤勉をはじめ、やさしさ、思いやり、献身、共感力、穏やかさ、卑怯を憎む心と正義感、寛容性、惻隠の情......など、日本人の情緒をむしばみ、経済至上主義というか、すべてを金銭で評価するような世知辛い世情を生み出してきているようにもみえる。

 では、何か良いことはなかったか、と思い出してみても、なかなか思い浮かばない。悪いことばかりが思い出される。「平成」に込めた意味とは大きく違ってしまった時代だったと言える。

 来月から始まる「令和」という時代、ぜひともこんなことが起きないような時代になってほしいと思うとともに、私たちひとり一人が他者にやさしく、ともに生きることを喜び合えるような社会作りに努力していかねばならないだろう。

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