ともいきエッセー

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vol.114 「シンギュラリティって知ってる?」

 「ねぇ、シンギュラリティって知ってる?」

と、職場の若者数人に訊いてみた。

 「えっ、シンギュ・・・、何ですか、それ?」

 知らない人が多かった。

 シンギュラリティとは、人工知能(AI)が人間の脳を超えることで、それが2045年だということ。多くの研究者は、「それはない」と言っている。がしかし、共通して言っていることは、多くの職業が人工知能によって出来るようになるだろうと。これは何を意味しているだろうか。楽になっていいかもしれないが、他方では人間の働く場が人工知能に奪われることではないか。そうなれば当然失業者が増える。安穏とはしていられないということだ。研究者たちは、これからの人間は人工知能に出来ないことを身に付ける必要があると警鐘を鳴らしている。

 私が訊いた若者たちは、2045年には働き盛りの年齢になっているはずだ。その若者たちが「シンギュラリティ」という言葉を知らないということはちょっと驚きだった。いつもスマホを利用しているのだから、人工知能の技術の進歩は身をもって感じているはずだと思う。彼らは、そうした技術の進歩を、ただ便利だと言う気持ちで使っているのだろうか。

 人工知能が悪いというのではない。その技術は社会のためになるものが多くある。しかし、それが人間の暮らしにどういう影響を与えるかくらいは知っておかなければ、知らぬ間に人工知能に使われるだけの人間になってしまわないか、それが心配だ。老婆心にならなければ良いが......。

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