ともいきエッセー

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vol.119 「読書に無駄はない」

 10月27日から明日の11月9日までは読書週間。秋の夜長を時の経つのも忘れて読みふけるのは、心の底から喜びが沸き上がってくる。

 読書好きの身としては、こんな読書週間を決められなくても本を読んでいるから関係ないが、人々はどうなのだろう。近年は本を読む人が減っているとニュースで言っているが、街の本屋さんも激減している。また、いまの人は、パソコンで本を注文してしまうことも本屋さんの経営を難しくしているという。

 たしかに、パソコンで本を注文して配達してもらうのは便利でいいが、読書好きとしては、なんとなく書店に入り、書棚の背文字を見ながら読みたくなるような本を探すのも楽しみである。思わぬ巡り合いで感動する本もあればその逆もまたある。パソコンで注文する人にはこうした楽しみは感じられないだろう。

 もう、数十年も前のことになるが、芥川賞作家の寺内大吉氏に、どうやって関心のある本を探すのか訊いたことがある。氏は「書店で背文字を見ていると、欲しい本が光って見える」と言われていた。

 しかし、なぜ読書人口が減っているのだろう。本を読む暇もないほど忙しいのだろうか。スマホでSNSやゲームをしているほうが楽しいのだろうか。電車の中の様相も数年前とはだいぶ変わってきた。本や新聞を読んでいる人が減り、ほとんどの人がスマホをのぞき込んでいる。人の好き好きだからどうでもいいことだが、若い人と話していると教養の無さを感じることも多くなった。これも読書の習慣がなくなったからだろうか。

 本にはいろいろな人の人生や思想が記されている。そうしたものを読みながら感動したり、また、歴史の流れを知ることができたり、自分の人生や考え方の参考になることがたくさん詰まっている。無駄なことはないと思うのだが......。

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